考え事と備忘録と発見の集積。

L25の不発に思う

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最近、R25の「女性版」、L25がリニューアルされたね。

R25はおもしろいのにL25はなんで全然おもしろくないんだろう、ってこのあいだ話していたことについて、きょうは考えてみたよ。
公式サイトにコンセプトが載っていたので転記。

 ~R25シリーズの女の子版として、あれもこれも欲しい女の子たちが、会話豊富で余裕のある大人になれることを意識して編集しています。

 ~L25は、大人っぽさも、かわいらしさも、自分らしさも、すべて大切にしていきたいという欲張りな女性たちを応援するフリーマガジンです。 「大人力」+「女子力」+「自分力」=「L25力」として、それぞれのバランスが取れた大人の女性になるための特集や連載をお届けします。

これだけ読むと・・・あれ、なんだかR25より年齢層低い?

L25は25歳から34歳くらいまでの「OL」を対象にしているらしいよ。
私も創刊当初にもらってきて読んだのだけど、R25に似せてつくってあるのになぜかちっともおもしろくない。
同じ場所でR25とL25が配布されていてもL25だけが売れ残っている。

で、このたびリニューアルされたのできのうまたもらってみた。
・・・さらにひどくなっている。
まるで週替わりテーマの「ホットペッパー」。
レイアウトまでおんなじ。

なんでこうなっちゃったんだろう?というわけで一人問答してみた。

1.R25がターゲットを男性に絞り込んだのは正しかったか

正しかったと思う。広く一般にターゲットを広げてしまうと多くの男性は手に取らなかったのではないだろうか。
多くのマーケットで、消費の中心は女性であると言われるが、フリーペーパーは逆に男性をターゲットに据えることにとても意味があったと思う。
実際には、R25は「男性向け」のお面をかぶった一般誌なのだ。

2.R25の「女性版」をつくるという考えは正しかったか

つくる前に、R25の成功要因をよく分析する必要があったと思う。
R25のヒットをうけて、「では女性版もつくろう」というアイディアはごく自然に生まれてきたにちがいない。
両輪が回ることによって影響力も2倍になるのだから。
しかし、R25の読者はすでに半数近くが女性であったし、「女性版を」というニーズはそもそも大きくはなかったのではないか。
R25を手に取る女性は多いが、L25を手に取る男性は極端に少ない。
心理的な要因も大きいかもしれないが、男性にとっておもしろくない記事は女性にとってもやはりおもしろくない。


「女性」をテーマにしたものが間違ういちばん大きな要因は、「女性」を十把一からげにしてしまうことだと思う。
「女性」のセグメント分けで最も進んでいるのは女性誌で、「婦人画報」と「Precious」と「NIKITA」ではまったくターゲットも役割も違う。
「キャリア向け」女性誌がない理由は、ビジネスに男性も女性もないからだね。

じゃあ、どうやったらL25は成功するのか。
たぶん、R25が一般誌だということをさっさと認めて、R25をさらに尖らせた「マニアック版」をつくることかな!
調査会社でこんなデータを提供してるみたい。
全国区の調査になってるけど、R25とL25は首都圏のみじゃなかったっけ。

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