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プロのように決算書を読む ~勝間和代『決算書の暗号を解け!』~

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ナオコです。
ヨウは知っていると思うけど、私はバイサイド・トレーダーとして働いています。
働いているといってもまだ2年目で、自分自身をプロと呼ぶにはおこがましいにもほどがある、勉強中の身。

ここ数ヶ月間、私がウォッチした半数以上の企業に見られる傾向は、

①売上高が漸増、または横ばいで利益率は低下
②営業キャッシュフローが減少、財務キャッシュフローが増加

そして、多くなってきているのが、

③業績予想の下方修正
④自社株買いの発表

まあ、無理やり一言でまとめてしまうと、事業の筋がそんなに悪くなくても財務が悪化する企業が増えているということだね。

なんでこういう話をするかというと、最近読んだ
勝間和代氏の『決算書の暗号を解け!』(ランダムハウス)にいたく感動したからです。
企業の財務3表(賃借対照表・損益計算書・キャッシュフロー計算書)がすべてつながっているということはヨウもなんとなく知っていると思うけど、この本はそれぞれのつながりはもちろん、企業がどんなふうに決算書を良く見せようとするかについて、まるでかたわらで説明してくれているかのようにわかりやすく書かれているのです。

①については、たとえば価格転嫁せずに原料高の影響を企業内でほぼ吸収してしまっているとすれば、当然利益率は下がるよね。
あと、営業利益は下がっているのに売上高が「ちょっとだけ(1%未満)」上がっている場合、決算以降の売上を前倒しで計上している可能性が高い。
これは、ベストセラーになった
山田真哉著『さおだけ屋はなぜ潰れないのか』(光文社新書) でもちょっと触れられているよ。

ちなみに財務諸表で②のような状態になっている場合、収益が上げられず借り入れをしたり社債を発行したりしている可能性が高いです。

で、きょうはその勝間和代氏が六本木ヒルズで決算書の見方に特化したセミナーをおこなっていたので、それに参加してみたよ。
具体的な企業の財務分析コーナーもあって、大満足。
さすがに「10倍アップ」シリーズのセミナーとは一味ちがって、質問も一歩踏み込んだレベルの高いものが多かったです(私の質問を除く)。

それにしても、勝間さんのすごいところは、それこそ何年もかけてモノにしたノウハウを惜しげもなく放出していること。
本でも、セミナーでも、太っ腹、まさに「Giveの5乗」。
mixiでも彼女は自分についての書き込みをしてもすかさず見つけて、場合によってはコメントも残していってくれます。
こんな著名人、ほかにいないよね。

ヨウもこの本をヒントにクライアント企業の財務諸表を見てみるとおもしろいかもね。

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