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ストーリーと記憶定着率 ~『ビジネスマンのための「数字力」養成講座』~

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昨日のつづきですが、数字に弱いことに悩むあまり、小宮一慶『ビジネスマンのための「数字力」養成講座』という本を手にとってみました。
のっけから「数字に弱い人の特徴は桁を読みまちがえることだ」といきなり看破されてしまいドッキドキ。
とくに1億の位と1千万の位をよくまちがえるんだよね・・・。

この本を読んでいちばん良かったのは、数字にストーリーをつけてもらえたことです。
私がここでストーリーと言っているのは、その数字の裏にある長大な物語という意味ではなくて、記憶するための「引っかかり」のようなもののこと。
いくつかのキーとなる数字を押さえておけばその周辺の数字は大まかに類推できます。
それ自体ちっとも難しくないし、むしろ「そんなことでいいんだ~」という感じで参考になります。
逆に、本文中に紹介されている推論プロセスが自分が普段実行していることだったりしてうれしくなったところもあったくらいです。
数字力を高めるという点では『さおだけ屋』よりもはるかに役立った感じがする。
といっても、いまも私を悩ませる微分がわかるようになるわけではないですが。

しかしその一方で、大切なことなのに見逃してしまっていたことというのは山ほどあって、たとえば売上原価と製造原価。
この違いを私は知りませんでした、というか「製造原価」が何なのか知りませんでした。
答え
「売上原価」:販売したものの原価
「製造原価」:製造したものの原価
そのまんまじゃん!という感じですが、売上原価には売れ残ったも分の原価は含まれないというのがミソです。
売れ残った商品は棚卸資産になりますもんね。
なーるーほーどー。

巻末には著者の小宮さんが厳選した「これは知っておくべき」という10の指標がミクロ、マクロ別に載せてあります。
(ばらしちゃっていいのかな?)

マクロ経済の数字10
①GDP
②日銀短観
③景気動向指数
④現金給与総額
⑤有効求人倍率
⑥M2+CD
⑦マネタリーベース
⑧国内企業物価指数
⑨外貨準備高
⑩国際収支

ミクロ会計の数字10
①資産、負債と純資産
②売上原価と仕入れ、製造原価
③棚卸資産
④減価償却
⑤売掛金と買掛金
⑥売上総利益と営業利益、経常利益
⑦営業キャッシュフローとフリーキャッシュフロー
⑧利益とキャッシュフロー
⑨財務会計と管理会計
⑩時価会計

数字のことが気になったらすぐに放置せずにすぐ調べるというのを今後も習慣づけようと思います。
それ以前に「数字のことが気になる」というのが大事なんだけど・・・。
小宮さんの別の本も読んでみようと思いました。

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数学が苦手

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過去のエントリーで「数字に強くなりたい」とこぼしたことがありますが、お察しのとおり私は数学ができません。
中学高校で赤点をとりまくり、自分の人生に数学で勝負をかけるわけにはいかないと思い、「国公立大への進学を」と叫ぶ親を横目に私立文系受験コースに入り、その時点で数学を自分の生活から排除することにしたのです。
数学Ⅱは選択科目だったので微分なんて学校で習ったこともありません。

学生時代まではそれで済みました。
しかし、何を血迷ったかこんな業界に入ってしまったため、仕事を続けるかぎり数字に追い回されることになってしまいました。

いや、数学はおろか「算数」にも追い回されていました。
就職直前に、四則計算だけですむ証券外務員試験にさえ泣かされたものです。
しかも、私が新卒で就職した会社は外務員一種まで取らないと電話すら取らせてもらえませんでした。
なんとか電話を取るようになるとオプション取引の価格形成について説明したりしなければならず、想像を絶する世界がそこに広がっていたのでした。

こんな私が業界で使い物になるためには、なんとかこの現状を打開しないといけない。
ということで、証券アナリスト試験を受けることにしました。
この証券アナリストという資格は、持っていないとアナリストになれないというわけではなく、アナリストでも持っていない人がたくさんいるというビミョーな資格なのですが、内容はとても骨太でためになるものです。
そこに私が人生から排除してきた数列やら微分積分やら指数対数などがわんさか出てくるわけです。

アナリスト資格を取って年収5割増し!?
とかなんとか絵に描いたモチを眺めながら週末はヨウに微分を習うことにします。
とほほ・・・。

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