ふたりblog think twice!

考え事と備忘録と発見の集積。

え?胡椒餅は? ~石田ゆうすけ『台湾自転車気儘旅 世界一屋台メシのうまい国へ』~

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私は今年の2月に2度目の台湾に行きましたが、そのときに登録した「大好き!台湾 メルマガ」が今でも気まぐれに届きます。
その中に、新刊書の紹介コーナーがあり、気になる本を見つけました。

台湾自転車気儘旅 世界一屋台メシのうまい国へ/石田ゆうすけ
世界一周旅行をしたことがある著者が、友達にすすめらて台湾一周の自転車旅に!
台北から反時計回りに台湾を一周するのですが、途中、いろんなアクシデントもありながらの旅です。
台湾人の優しさを感じ、忘れることのできない旅です。地方のB級グルメなども多く掲載。

くしくも、先月乗ったJALの機内誌に枝元なほみさんの台湾グルメの記事があり、私の大好きな胡椒餅を彼女も大絶賛していて、その日から胡椒餅が食べたくてしかたがないのでした。
ただ、大好きと言いながら、私は胡椒餅を食べたことが2回しかありません。
それは4年以上前の1度目の台湾旅行、MRTの雙連駅の近くの屋台のような店で買ったものをホテルまでほおばりながら帰ったのですが、それはそれは衝撃的なおいしさで「これぞ、台湾グルメだ!」と勝手に大興奮。

餅というのは、中国では小麦粉を練って焼いたものを指すのですが、この胡椒餅の皮の部分が焼きたてあつあつでさっくり香ばしく、日本にあるどの食べ物にも似ていません。
餡は肉まんなどとはまったく異なるもので、小さい角切り肉(ミンチ?)にねぎなどの野菜が合わさって、黒胡椒のごくごくシンプルな味付けがなぜかあとを引くおいしさを生み出しているのです。
次の日が帰国で、また雙連駅までひとっ走りして、一緒にいた家族の分まで買い込み、空港バスを待ちつつ幸せの大口を開けていた私。
それが2回目。

そう、今年の台湾旅行では、なんと胡椒餅にありつくことができなかったのです。
宿泊したホテルが雙連駅から近くなかったので、どこか別の店で食べられれば、と安易に考えていたのですが、ガイドブックにも載っている龍山寺近くの福州元祖胡椒餅にたどり着いたときにはなんと品切れ。
別の日に弟が雙連駅まで行ってみてくれましたが、これも店じまいのあとだったようです。
その後、「胡椒餅」を看板に掲げている店にはついに一度も出くわしませんでした。
私はそのとき「TWG」というシンガポールの紅茶を探すことにも躍起になっていて、胡椒餅関係が正直おろそかになっていました。
胡椒餅って、どこにでも売っているというわけではないんですね。
*いま調べたところ、雙連駅の近くの胡椒餅店は「正宗福州胡椒餅」だとこちらのページに案内がありました。

で、件の本『台湾自転車気儘旅 世界一屋台メシのうまい国へ』を早速買ってきました。
この本のどこかで、胡椒餅にまた出会えるのではないかという期待があったのだと思います。
結果から言うと、どこにも載っていませんでした。
筆者の台湾ナンバーワンは、黒猫なんとかという店の肉まんだったそうです。
不思議なことに、文章ではおいしそうなのに写真はちっともおいしそうではないです。
まあいずれにしても、台湾の屋台のレベルの高さには全面的に同意します。

どちらかというと、私には食べ物以外のことのほうが興味深くて、各地での現地人とのやりとりがなかなかよかったです。
台湾人はなぜ親日的か、というのは私も個人的に気になっていたテーマだっただけに、思い切りよく突っ込んだ質問をしていくさまに、「あ、私もそれ知りたかった!」と思うことしきりでした。
筆者の最初の訪問が今年の1月と、私が旅行した時期に近かったこと(ほんとに寒かった)や、中途半端な中国語コミュニケーション(十分楽しい)、自転車旅行への羨望(私にはムリ)があいまって、楽しく読破できました。

Amazonのブックレビューを読んで気になったので、石田ゆうすけさんの旅行本『行かずに死ねるか!―世界9万5000km自転車ひとり旅』『いちばん危険なトイレといちばんの星空―世界9万5000km自転車ひとり旅〈2〉』も買いました。




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しつこいですが相続税について ~大前研一・柳井正『この国を出よ』~

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大前研一さんと柳井正さんの共著、『この国を出よ』を読んでみました。
この本で大前さんが相続税に反対しているというのを何かで知って、どういうことが書かれているのか読んでみたかったからです。
この国を出よ』 目次

プロローグ もう黙っていられない ─柳井正

第1章 絶望的状況なのに能天気な日本人
「失われた20年」に国民の財産300兆円が失われた ─大前
「まだ大丈夫」という錯覚はどこから生まれるのか ─柳井
今の日本は「ミッドウェー後」とそっくり ─大前
急成長アジアでは「もう日本は敵じゃない」 ─柳井
"ジャパン・パッシング"が本格化している ─大前
"経済敗戦国ニッポン"は「世界の保養所」になる ─柳井
今や世界は「日本破綻」に備え始めている ─大前

第2章 誰がこの国をダメにしたのか?
発言がブレても許されるのは日本の政治家だけ ─柳井
民主党がマニフェストを実現できない理由 ─大前
役所から保護されなかった企業ほど成長する ─柳井
「理念なき連立」がバラ撒きの温床となる ─大前
国の政治にも「経営的視点」が必要だ ─柳井
過去の失敗に学ぼうとしない不思議の国 ─大前
「成功者に厳しい税制」が国力を削ぐ ─柳井
イギリスのキャメロン首相に学ぶべきこと ─大前

第3章 変化を嫌う若者だらけの国を「日本病」と呼ぶ
仕事への志も貪欲さも失った日本人の末路 ─柳井
なぜ日本人は成長する国や企業に学ばないのか -大前
「サラリーマン根性」の蔓延とともに日本経済も衰退した -柳井

第4章 「理想の仕事」探しより「自力で食える」人間になれ
「基本」を学ばない"丸腰"社員が多過ぎる -大前
世の中に「まったく新しいこと」などない -柳井
今、ドラッカーから何を学ぶべきか? -大前
フリースもヒートテックも「顧客の創造」だった --柳井
最も求められるのは「問題の本質を探る力」 --大前
世界が相手なら、チャンスは50倍に広がる --柳井
目標なき日本人の「ロールモデル」は海外にある -大前

第5章 21世紀のビジネスに「ホーム」も「アウェー」もない
グローバル化は最大のビジネスチャンスだ --柳井
世界に通用する「最大公約数」ビジネスモデル --大前
ユニクロも"追い込まれた末"に飛び出した --柳井
GEやサムスンは人材育成に1000億円かける --大前
「次世代リーダーは外国人」の可能性もある --柳井
「優秀な外国人社員」が競争相手になる時代 ─大前
ビジネスマンの「民族大移動」が始まった --柳井
未熟な英語がグローバル化を阻んでいる --大前
進出した地域で貢献してこそグローバル企業 --柳井

第6章 日本再生のための"経営改革案"を提示する
所得税・法人税ゼロで海外からの投資を呼び込め ─大前
「費用対効果」も考えない政府は、もっと小さく! --柳井
「政治家育成」「一院制」「官僚リストラ」の三大改革 --大前
「何も決められない」政治家が官僚をダメにする --柳井
教育の世界にも「三つのC」の考え方を導入せよ --大前

エピローグ 日本を出よ! そして日本へ戻れ --大前研一


税金に関する箇所は、第6章の大前さん部分に出てきました。
大前さんの立場は、消費税を引き上げ、所得税と法人税を全廃、さらに資産課税の新設です。
所得税と法人税を全廃すれば、世界中から富裕層や企業が集まってきて「あふれんばかりの雇用」をもたらすらしいです。
まあ、そのあたりは金持ちの立場からすれば自然な主張ですが、資産課税という発想には正直びっくりしました。
以下、該当箇所。

こうして国内でお金がどんどん回る仕組みを作りながら、眠っている「資産」には課税します。これが資産課税です。現在、日本には1400兆円という莫大な個人金融資産がある一方、給与収入は下がる傾向にあります。下落する一方の所得に税金をかけるより、潤沢な金融資産に課税したほうが効率的に決まっています。課税されるなら使おうという人も増え、市場にはさらに多くのお金が出回るようになります。
資産課税の税率は1%で十分です。これでも現状の所得税や相続税よりずっと効果的です。というのも、前述した個人金融資産と不動産資産を合わせれば、国民の資産は2500兆円に上り、税率を1%に設定しても25兆円の税収が見込めるからです。法人部門を加えれば、さらに10兆円ぐらい増えるでしょう。

大前さん自身がどうかは知りませんが、世の中の金持ちの大半は、稼いでいることに加え、余計なお金を使わないことで金持ちになった人たちです。
別の言い方をすれば、彼らの目的はお金を使うことではなくお金を貯める(殖やす)ことです。
お金持ちはお金にシビアだと言われるゆえんですが、そんなことはリアルお金持ちである大前さんや柳井さんのほうがよほどよくご存じだと思います。
そんな人たちが、投資損益にかかわらず資産の1%を「毎年」徴収されたら、それこそ海外逃避の騒ぎでしょう。
それ以前に、そんな税制を実施しようとしただけで高齢者から袋叩きに遭うでしょうから、政治家にとっては検討課題にすらならないでしょう。

また、消費税(付加価値税)は10%に引き上げることで50兆円の税収になると大前さんは試算していますが、現在の消費税による税収は9兆円あまりで、倍にしたところで18兆円です。

さらに、相続税については以下のように述べています。

一方、日本の相続税の最高税率は50%と突出して高いのですが、その割に、税収総額に占める割合は約1.6%に過ぎません。富裕層や事業継承が必要な企業の心理的な負担感のほうが非常に大きく、デメリットが上回っていると感じています。

そもそも、財務省のサイトにもあるように、相続税というのは資産課税に属するものです。
「課税されるなら使おうという人も増え」というのは相続税にも当てはまるし、資産課税を推進しようとしている立場でなぜ相続税に反対するのか、結局よくわかりません。
というか、大前さんのストーリーからすると、お金持ちが1%の資産課税を嫌って消費するとそこで10%課税されることになるんですけどね。

文中で所得税のない国としてモナコを挙げていますが、この国の一人あたりGDPが高いのは、単に移住してくる人の平均所得が非常に高いからです。
かりにモナコ(人口3万人=夕張市2つ分)に居住する億万長者と同数の億万長者を日本に誘致できたとしても、(ストーリーの設定上)税金も取れないうえ国内消費に与える影響はほとんどないでしょう。

本についての全体的な感想は、皮肉は達者だけど結局自分のことしか考えてないという意味においては、この二人もその他大勢の日本人(私もです)と変わらないということ。
もちろん、大前さんは世界的なコンサルタントで、柳井さんは世界的な経営者なので、観点は一般の人とはやや異なっています。
それでもやっぱり、日本のために何かしようというのではなくて、「いざとなったら自分は(日本から)逃げます」という立場を高らかに表明しているだけのように思えます(ま、タイトルのとおりですね)。
大前さんや柳井さんの個人としてのインセンティブを考えればそれは当然なのですが、本出してまでわざわざ言ってほしくなかったというのが正直なところです。




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そういえば相続税について

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前回のエントリー
で相続税を引き上げたらいいと書きましたが、その数日後に日経に次のような記事が上がりました。

相続税、非課税枠3000万円台に縮小 生前贈与は拡大 若い世代へ資産移転促進 政府税調

2010/11/12 2:06
日本経済新聞 電子版

政府税制調査会は相続税の非課税枠を縮小する方針を固めた。5000万円の定額部分を3000万円台に引き下げる案が有力だ。相続税を実質増税する一方、贈与税の課税繰り延べ措置の対象を孫まで広げる。若い世代への生前贈与で資産移転を促す狙いだ。また政府税調は11日の会合で、2012年から上場株式の配当や譲渡益にかかる税率(所得税と住民税の合計)を、本則の20%に戻すことを正式に提案した。

相続税の非課税枠は現在、5000万円の定額に相続人1人当たり1000万円を加算した額に設定している。直近の地価が下がっているのに対し、非課税枠が厚めに設定されたままであるため、相続税を負担する人の割合は、ピーク時の8%から4%程度に下がっている。政府税調はこれを5%以上に引き上げたい考えだ。

非課税枠は、地価が高騰したバブル期に負担軽減のため段階的に拡大したまま15年以上据え置いてきた。ピーク時に約3兆円あった税収は1兆円強で推移しており、納税者のすそ野を広げ増収につなげる。



一方、親子間の生前贈与を促す「相続時精算課税制度」で対象を孫にも広げる。同制度は2500万円まで贈与税がかからず、相続時まで課税を繰り延べる仕組み。ただ高齢化が進む現状では、相続時に親子がともに高齢者となっていることが多い。より若い世代への資産移転を促し、消費の活性化に結びつける。

証券税制を巡っては、10%に軽減している現行の「証券優遇税制」を11年末で廃止する方針だ。公社債や預貯金の利子など他の金融所得は税率が20%のため、一体的な課税を進め税収を確保する。

優遇税制の廃止で投資意欲を冷やさないように、配当などの利益から譲渡損を差し引いて課税所得を抑える「損益通算」の範囲を、上場株から公社債にも広げることを検討する。

相続人が一人だとして、最低適用額は3000万+1000万の4000万円ということかしら?
60歳時点で所持金4000万だったらあんまり安心できない気持ちもわかりますが、80歳くらいでそれくらいあるなら、徐々に若い世代への資産移転に取り掛かってもよさそうだなと(想像にすぎませんが)思います。
30~40代で子どものいる世帯なら、お金はいくらあっても足りないくらいでしょう。

しかし、これも年金が受け取れるかぎりの話で、私たちが高齢者になるころにはますます老後生活に身構えないといけないでしょうね。
私だったら、かりに老後4000万円以上持っていても資産移転はせずに死んでから税金で取ってもらうかも、と(感想にすぎませんが)思ってしまいました。

そんなことより、このニュース記事で衝撃的なのはどちらかというと証券優遇税制を2011年末で廃止する件ですね。
ほぼ永続的にやるものだとばかり思っていたので。
お金持ちとか投資会社はこれらの増税でますます海外に逃げて行くんでしょうね。
もう、投資先を海外にするだけでは不十分なのかもしれません。
これから身につけるべき能力は、世界中どこででもやっていく(収入を得ながら居住する)力なんだなぁと、最近つくづく思います。


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G式

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最近であった言葉

「自意識の当たり判定が大きい」

うわ、すげーナイスな言葉だ。新しい。
何事も自分事にするというのは大切なことだけど、
行き過ぎはよくないよね。
なんでもかんでも「え、なに俺のこと!?」
はうっとうしいので気w付けよう。

あとは話題のあれも詳細出たね。
iAdの広告クライアントの契約料金は1社につき年間1億円
http://t.co/RHXHaMD
プレミアム商品として販売するんだろうけど、
これを売り切るならさすが電通って感じ。
かなり制約激しいし、僕が広告主なら正直買いたくない。
不透明だ。注意してみとこう。


あとグーグルとfacebookで引き抜き合戦が盛んですが
こんなニュースも・・・。
Google、全社員の給料を1割アップ
http://t.co/tDLaZOC
300万ドルくらいの株を貰って
googleにとどまった社員もいるとかなんとか・・・。

メモ  AOLとヤフーが「フェースブック」を懸念すべき理由
http://t.co/uOaAKGY
日本はどうなるんだろう。


Javaでなんでこんなことできんのよ・・。
変態すぎる。
"JavaScript と HTML5 でゲームボーイエミュレーター開発"
http://twitthis.com/7b3fl3

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ここにもインセンティブの奴隷 ~城繁幸『若者はなぜ3年で辞めるのか』~

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城繁幸さんのブログをどういう経緯からかいつも読んでいるのですが、そういえば著書は一回も読んだことがなかったと思い、世間でも話題になった本を手にした次第です。

内容は、いかに既得権益者層が富を占拠しているかということがいろんな視点から描かれていて、読んでいてむかむかしてくるのですが、そこではたと気づいたことがありました。
それは以前読んだ『会社は頭から腐る』という本に書かれていた「インセンティブの奴隷」という用語で説明できるのですが、いまの日本社会は(というかどの社会でも)あらゆる人が利己を可能なかぎり追求して得られた結果なのだということです。
これは良いとか悪いとかではなく、経済学の基本もすべての経済主体が利己的に行動することを前提につくられています。
もちろん場合によっては利他的に行動することもあるでしょうが、そこに見返りへの期待が含まれているかぎり、そのような行動は利己的だといえます。

日本の富の大部分が高齢者に帰属していることはよく知られていますが、そのお金に明確な使い道があるわけではありません。
高齢者は(何歳まで生きてしまうかわからない)自分が死ぬまでに資金が枯渇しては困るから、お金を使わないのだと思われます。
単純に、お金がないとみじめだからというだけでなく、若いころにものすごいインフレを経験した世代でもあるので、余計にでも慎重になるのでしょう。
この、定期預金で死んでいるお金(そして、銀行はそのお金で国債を買う→国の負債が積み上がる)を流してやるには、高齢者にお金を使うインセンティブが生じることが必須となります。
その一つの方法は、相続税の引き上げだと思います。

年配者ほど多く富の配分を受けること自体は今にはじまったことではありませんが、この富の年齢傾斜配分を維持したまま人口ピラミッドの出っ張り部分が上シフトすることで、年配者一人当たりの富はなぜかあまり減らずに若年層一人当たりの富が激減することになります。
なぜ年配者の発言権がこれほどまで大きいかといえば数が多いからで、富の配分を決定する立場にある(政治家を含む)マネジメント層も年配者が圧倒的多数です。
このマネジメント層の人々が、なぜ同世代のノンワーキング・リッチの賃金を抑制しないのかは不思議ですが。
で、弱小勢力である若年層にしわ寄せが行くという図式です。
若年層を非正規化するよりも、ノンワーキング・リッチのおじさん数人を解雇したほうがよほど効率的な場合であってもです。

若年層の一人として、自分たちへの富の配分を求めるとすれば、単に「オレにもケーキをよこせ!」的戦法ではなく、若年層に富を配分させるような何らかのインセンティブを働かせる必要があるのでしょう。
そうしなくてはもうどうしようもない、というような。
インセンティブ理論を当てはめる場合、なにも世代を代表しなくても、自分ひとりに富が配分されればいいわけですが、ひとたび世代間格差を埋めることができれば、あとは惰性で富の配分を受け続けることができる可能性が高まります。
年配層で起こっていることをそのまま若年層に置き換えることができれば、今後の労力を最小化できるというわけです。
最初の人の苦労で得た権益を、それに続く膨大なフリーライダーたちがせしめていくという図式ですね。
利己とはそういうことだし、これはもう神にしか止められません。

世代間格差の問題については、『社会保障の「不都合な真実」』という本に詳しく書かれているようなので今度読んでみます。





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食事は残さず食べるな ~岡田斗司夫『いつまでもデブと思うなよ』~

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最近のベストセラー書みたいな釣りタイトルにしてみました。
ネタ元は岡田斗司夫著、『いつまでもデブと思うなよ』です。
読み終わって、とっくに売ってしまった本ですが、あとから思い出したことを書いてみます。

私自身は、秋に2ヶ月で5kg減量できたのですが、この本にインスパイアされたことも多かったです。
はじめのあたりは賛同しかねる点がいくつもありました(とくに他の減量法を否定しているあたり)が、著者が痩せはじめてからの勢いはほんとうにすごいです。
ストイックというよりは、すっぽりはまってしまってやめられなくなったという雰囲気。
重度肥満の人が痩せるとドラスティックに変化するので、週に1kg痩せたというのは本当だと思います。
ダイエットの方法はシンプルで、食べたものをもらさずメモ帳にカロリーつきでメモすること。
レコーディングダイエットのきっかけは、以下のことに気づいたことだと言います。
すなわち、カード破産する人は自分の負債総額を把握していない
それと同様に太っている人は自分の摂取カロリーを把握していない、ということ。

読んでいてひざを打ったのは、著者が食べかけのポテトチップスに水をかけてしまうところ。
食べすぎ防止のために捨てたポテトチップスをまた拾って食べてしまわないようにするための処置です。
食べ残しをしないために無理して食べることについては、「ゴミ箱に捨てるか自分の体に捨てるかの違い」とばっさり切り捨てます。
たしかに食べすぎて体重増加すればますます食べるようになり、より無駄なカロリー(=食べもの)を摂取するサイクルに入っていくことになります。
もったいないからと無理やり食べてしまうことは、食べ物が随時手に入る環境にあるかぎり無駄です。
この場合、そもそもポテトチップスを買わないのが一番ですが、無駄をなくすためには、食べられる量をつくる、食べきれないものを保存することも大切ですね。
自分の体も、省エネで燃費よく生きたいものです。


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“人並み”って案外贅沢 ~岡本吏郎『サラリーマンのためのお金サバイバル術』~

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なかなか浪費癖がなおらない自分を戒めるために手に取った本です。
副題は「家・車・保険、「人並み」な買い物が破滅を招く」。

【内容情報】(「BOOK」データベースより)まず「人並み」な過剰消費をやめれば、お金持ちへの道は開ける。カリスマ経営コンサルタントがサラリーマンのために教える、お金の現実を知って、したたかに生き抜く知恵。

【目次】(「BOOK」データベースより)

第1章 サラリーマンの“お金の大原則”─実は、家1軒分のお金はカンタンに貯まる(誰でもわかる算数/便利という“分断”/奴隷制度は続いている? ほか)

第2章 サラリーマンのお金の使い方を考える─今すぐ年収の3割を貯金すべき理由(基本編/住居費─住宅って、こういうものだったんだぁ!!/社会保険料─貧困の元凶 ほか)

第3章 サラリーマンの運用を考える─余裕資金が貯まったら、次は“世界市場”を買う(配分をどうするか?─運用の前に考えておくこと/株式/投資信託(アクティブ投信)─みんなに投資信託を買ってもらおう!! ほか)

エピローグ─世界で一番やさしい算数

最初のページにこう書いてあります。

収入よりも少ない支出で生活すればいい。

「そのとおり!」と思わず叫んでしまいそうなこのことば。
あたりまえなのに、なぜか忘れてしまいそうになることばです。
とはいえ私の場合、奨学金以外の有利子負債はないのでそんなに深刻な状況ではないかと。

ところが、著者が実践した節約生活はそんなレベルにとどまらず相当ハンパないです。
結婚に際して妻の貯金を取り上げてしまったり、工務店に依頼せず自分で家を建ててしまったりするあたりは、真似できる範囲をかなり逸脱してます。

ただ、次の一節はかなり真実に近い言葉だと思います。

「“人並み”という誰もが可もなく不可もないものとして目指す生活は、実は、あなたの貰っている給料では成り立たないレベルにある」(24ページ)

私が多くの節約本を好きになれないのは、「収入を増やす」という観点がまったく欠落していて、「それは節約ではなく貧乏性では?」と思われる、ほぼ計測不能なアイディアであふれているからですが、著者の立派なところは、「能力をつけて、お金も貯める」と書いているとおり、節約生活をしながらきちんと税理士資格取得という収入を増やす努力もしたことだと思います。

私には、トイレットペーパーの質を落として年間1000円節約することより、年収が1000円増えることを目指す方が建設的に思えるのです。
支出を減らすというのは、食パンが10円安いスーパーを探して走り回るようなことではなく、前提から考えることなのだと思います。

著者本人は自営業なのでリスク運用はしない主義だそうですが、本の後半で投資指南もしています。
前半の舌鋒鋭い論調からはややトーンダウンし、インデックス一辺倒のポートフォリオづくりを推奨。
しかも、日本市場を除いた世界のインデックスでの運用を薦めています。
「目新しいことは言わない」という著者のポリシーと矛盾はしていないものの、前半で『ウォール街のランダムウォーカー』のマルキール氏を批判しておいて結局それかい!というのが率直な感想です。

はたまた文中で『ブラック・スワン』のタレブ氏の言葉を引用するいっぽうで、効率的フロンティアやらシャープレシオやら旧来の現代ポートフォリオ理論に全面的に依存している硬直的な投資手法は、「ほんとにこの人『ブラック・スワン』読んだのかしら?」と疑問に思うには十分です。
結局、著者の考える「一番食いっぱぐれのない資産運用方法」がそれだということらしいです。

著者自身は適用税率50%の高額納税者であると文中に書いてあったので、経済的には成功している人です。
収入の3割を貯蓄するのも、インデックスファンドを定期的に積み立てるというのも否定の余地はありませんが、私の結論は「この人が結婚相手じゃなくてよかった」ということです。ほっ。



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帰納への反論 ~ナシーム・ニコラス・タレブ『ブラック・スワン』~

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ブロガーが大絶賛して昨年売れまくった本です。
私もその流れに乗って読んでみてからだいぶ経ってしまったのですが、それ以前にオリジナルの出版から日本語訳までもかなり遅かったようです。

『ブラック・スワン』目次
【上巻】
プロローグ
第1部 ウンベルト・エーコの反蔵書、あるいは認められたい私たちのやり口
第1章 実証的懐疑主義者への道
第2章 イェフゲニアの黒い白鳥
第3章 投機家と売春婦
第4章 千と一日、あるいはだまされないために
第5章 追認、ああ追認
第6章 講釈の誤り
第7章 希望の控えの間で暮らす
第8章 ジャコモ・カサノヴァの尽きない運――物言わぬ証拠の問題
第9章 お遊びの誤り、またの名をオタクの不確実性
第2部 私たちには先が見えない
第10章 予測のスキャンダル
【下巻】
第11章 鳥のフンを探して
第12章 夢の認識主義社会
第13章 画家のアペレス、あるいは予測が無理ならどうする?
第3部 果ての国に棲む灰色の白鳥
第14章 月並みの国から果ての国、また月並みの国へ
第15章 ベル・カーブ、この壮大な知的サギ
第16章 まぐれの美
第17章 ロックの狂える人、あるいはいけない所にベル型カーブ
第18章 まやかしの不確実性
第4部 おしまい
第19章 半分ずつ、あるいは黒い白鳥に立ち向かうには
エピローグ

わけのわからない目次にくらくらしてしまいますが、タレブ氏の主張を一言でまとめるとすると、投資(とくに職業としての投資分析)における帰納的アプローチの全否定ということになりそうです。
リスクの概念というのは、過去のボラティリティのことですが、過去のデータがいかに未来を裏切るかという実例をこれでもかと挙げまくっています。
彼によれば、従来型のアプローチは「月並みの国」(対義語は「果ての国」)にしか通用しないそうです。
リスクを定量化することはできない!と納得してしまえばしまうほど、私のような職業の人間は無力感にさいなまれるという絶大な効力をもつ本です。

それにしてもこの本の内容というのが、下巻の半分すぎあたりまで従来の(現代ポートフォリオ理論とかの)投資アプローチへの反論で埋め尽くされているので、読み手としては「で、結局どうするのがいいわけ?」という一点が長々と引っかかります。
しかし最後まで読むとしょうもないオチにがっかりするので、まだ読まれていない方々におかれましてはバーベル戦略のあたりで読了とされることをおすすめします。

そんなわけで、私にとってはただでさえもやもやした世界が余計にもやもやしてしまったばかりか、このもやもや感こそ健全なのだという確固としたスタンスで押し切られた感がありますが、タレブ氏の反乱そのものには敬意を示したいと思います。

下巻の中で気に入った一節を・・・。

可能性の低いものに賭けておかないと投資で成功できないということから派生したパッセージですが、口をついて出てくるような感じがとてもよく出ていていいですね。

チャンスや、チャンスみたいに見えるものには片っ端から手を出す。チャンスなんていうものはめったに来ない。思っているより稀なのだ。よい方の黒い白鳥は避けて通れない第一歩なのだ。だから黒い白鳥に自分をさらしておかないといけない。
人生で運のいいことがあっても、それに気づかない人があまりにも多い。大手の出版社(でも、大物の画商でも、映画のプロデューサーでも、やり手の銀行員でも、大風呂敷を広げる人でも)から仕事が舞い込みそうなら、予定なんか全部放り出せ。もう二度と扉は開かないかもしれないのだ。チャンスはその辺の木に生えてくるものじゃないのが、みんなほとんどわかっていないので、私はときどきショックを受ける。
タダで宝くじじゃないもの(賞金は決まっていないから)をありったけ集め、賞金が出始めたら、捨てたりせずに、そういうチャンスに対するエクスポージャーを最大化する。そういうことをするなら、大きな街で暮らしていることが大きな価値を持つ。運のいい出会いができるオッズが高くなるからだ。セレンディピティのまわりでウロウロしてエクスポージャーを高めることができるのである。そういう形での出会いで得られるいい不確実性は、「インターネットの時代なんだから」田舎に住んでいても十分に人とやりとりできる、なんてトンネル化した考え方では見過ごされてしまっている。

本文をよく読んでみると、タレブ氏は現在オプションのトレーダーをしているようです。
タダで宝くじじゃないものとは安く捨て置かれたOTMのオプションのことでしょうか。
実生活での話ならともかく、投資でこれをやる人はたしかに少なそうです。

で、ブラック・スワンとは何か?
はじめのあたりで定義らしきものもあります。
第一に、異常であること。つまり、過去に照らせば、そんなことが起こるかもしれないとはっきり示すものは何もなく、普通に考えられる範囲の外側にあること。
第二に、とても大きな衝撃があること。
そして第三に、異常であるにもかかわらず、私たち人間は、生まれついての性質で、それが起こってから適当な説明をでっち上げて筋道をつけたり、予測が可能だったことにしてしまったりすること。
しかし読了後の私の解釈では要するに、

ブラック・スワンは理論ではない。
理論化できないものの総称である。

という以外になさそうです。

原書では第2版が出るようで、ツイッターでタレブ氏が追加部分を紹介しています
市場のランダム性に魅せられてしまって『ブラック・スワン』では飽き足らない人は、タレブ氏の敬愛するブノワ・マンデルブロ氏の『禁断の市場』がおすすめです。





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新聞をやめるために「聴く日経」をためしてみた

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いま、日経新聞を宅配してもらっているのですが、これをなんとかしてやめられないか画策しているところです。
前から気になっている「宅配新聞をやめる」というページにも書いてあるとおりで、早速販売所にでんわして「明日から新聞いりません」と言えばすむ話なのですが、内容的に捨てがたいものが多いというのも事実です。

なぜ新聞をやめたいのかというと、

①出費というか固定費と名のつくものはなるべく削減したい

ということ以外に、

②あんな分厚い紙が毎日運ばれてきて、毎日捨てないといけないということ自体に無駄を感じる
③読んでいると手がよごれる、かばんに入れるとかばんがよごれる
④会社に行くときの荷物が増える
⑤読むのに異常に時間がかかる、全ページ開いてみないと何か見逃した気がしてしまう
⑥切り抜きがかさばる、データ化するにはもう一度自分でタイピングするかスキャンするしかない

①~④あたりまでは、会社で読み終わった人の新聞をもらうという手で解決できそうですが、新聞のあのアナログさは相当時代錯誤だと日々感じているので、なんとかしてデータ化された新聞を読みたいわけです。

NIKKEI NETに行けば主要ニュースは(新聞より早く)読めるし、日経ネットPLUSというページで一面のコラムはだいたい一日遅れで読めることもわかりました。
しかし、新聞に載っている記事をくまなく電子化されたもので読みたいとなると、「日経テレコン」しかないようです。
月額基本料8400円+記事ごとに課金(100円~)という信じられないような価格設定
新聞によっては見出しだけで40円とか・・・。
個人利用はあまり想定してないのでしょうが、しがないOLには無理な出費です。
過去の記事とか他紙の記事はいらないから日経の当日分だけ読めるコースが月額3000円くらいであると理想的なんですが、なんでそんなサービスはないのかしら?
(てっきりあるものだと思ってたし。)

そんなこんなであきらめきれない私は、まず会社に新聞を持っていくのをやめにして、日中はネットでニュースを読み、家に帰ってからはじめて朝刊を読むという生活をためしています。
これでどれだけ不利益を感じるかで、新聞をやめるかどうかを判定します。
それに加えて、Febeで配信されている
「聴く日経」を購読してみることにしました。
Podcastで日経新聞朝刊の主要ニュースの内容が約20分間の音声で配信されるというものです。

――と思っていたらなんと、春に日経新聞電子版ができるというニュースを発見しました。
これで紙媒体から解放されて、現在のトホホな状態がかたづくのならすごくいいですね。
それにしてもなんで知らなかったんだろう・・・私。

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出版業界「怖い、まじで」

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なにが怖いってアマゾンが怖い。あとお茶が怖い。
ダウンロード販売とかやばいっすよ。
アマゾン怖すぎる。
キンドルストアの自費出版
これだけでも脅威なのに(通常の出版よりロイヤリティ高め)


さらにロイヤリティ2倍!

キンドルで自費出版が始まるのは話題になってますが、
70%の著者ロイヤリティオプションを提供するみたいですね。

とんでもないバック率ですね。
本気で出版つぶれそう・・・。

まあ、条件もあるみたいですが、
また、この条件を満たすと、
その本は紙の圧倒的優位に立つわけで

ようは「稼ぎたければ、紙の本より優位性のあるものを
     わがキンドルからリリースしなさい」と
* The author or publisher-supplied list price must be between $2.99 and $9.99
* This list price must be at least 20 percent below the lowest physical list price for the physical book
* The title is made available for sale in all geographies for which the author or publisher has rights
* The title will be included in a broad set of features in the Kindle Store, such as text-to-speech. This list of features will grow over time as Amazon continues to add more functionality to Kindle and the Kindle Store.
* Under this royalty option, books must be offered at or below price parity with competition, including physical book prices. Amazon will provide tools to automate that process, and the 70 percent royalty will be calculated off the sales price.

ああ、怖いです。
キンドルで販売ってことは結局
「キンドル」「PC」「スマートフォン」に対応ってことだしね。

あと
http://twitter.com/BILLGATES 
ツイッターに ゲイツがおる!

マイレージ?それがどうした!

だいぶ普及してるし一社だけで使ってるわけじゃないからね・・・。
いろいろ難しいんだろうね。
とはいえ、「ポイントはすぐ使うべし」は賛成、なにが起こるかわからんしね。

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マイレージ?それがどうした!

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普段は見ないのですが、先日たまたまテレビをつけていたときにワールドビジネスサテライトが始まりました。
トップニュースはJAL(日本航空)の経営再建問題についてでしたが、会社がどうなるかということではなくマイレージがどうなるかということに焦点が当てられていました。
それがすぐ終わるのならまだしも、延々15分くらいマイレージ問題について時間を割いていました。
キャスターが超深刻そうな顔で「私たちのマイレージはどうなるのか」とか言っているのが滑稽すぎて、「それだけかー!」と一人テレビに向かってつっこんでいたのでした。

私はといえばマイレージにもJALがどうなるのかにもあんまり興味はないのですが、(そして、そこまでマイレージについて深刻に考えている人は少数派だと信じていますが、)存続の危機にさらされている企業の負債を整理するにあたり、ふつうマイレージなんてもっともプライオリティの低い部類に入るのではないでしょうか。
もちろん、マイレージを持っている人はJALに対して債権者ということになりますが、債権といっても利息とかはつかないわけです。
これは利用者にとって何を意味するかというと、マイレージなど早く使ってしまうにかぎるということです。
十万マイル単位で持っている人というのは、それだけ多くの額をタダでリスクにさらしていることになります。

リスクだけでリターンがないのです。
私の場合、ポイントカードのポイントなどはなるべく貯めこまないように気をつけています。

そもそも、そんなにたくさんマイレージを持っている人なんて、海外出張で貯まったマイルを着服しているか、ものすごくJALの好きな人か、どちらかではないでしょうか。
会社のカネで貯めたマイルを惜しむのはさもしいし、JALが好きなのなら貯めたマイルを喜んで献上してさしあげればいいのです。


以下、藤巻健史さんのブログ藤巻プロパガンダより

JAL の再建案が出ているがマイレージは保護されるとのこと。私も多くのマイレージを持っているが、(私にとっても大損害ではあるが)日本の将来を考えると過去のマイレージは無効にすべきだと思う。国民の目が「自分のマイレージは無事か?」にしか目が向いておらず、ナショナル・フラッグの倒産劇を矮小化してとらえてしまっているからだ。
日本国には、もうすでに金がない。国民がそれを理解し、政治に何を要求すべきか、日本国は今、何をすべきかを真剣に考えるいいショック療法の機会とすべきである。

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インタラクティブ×ビデオプロジェクション

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日本初は先月やられてしまったけれど・・・。
インタラクティブ性を持たせる方法もあるのか。

インタラクティブ×ビデオプロジェクション
最新事例↓

night lights from thesystemis on Vimeo.



インタラクティブ性を持たせることで
参加者の意識が大きく変わる、それはアート作品でも広告でも同じだ。
操作の方法も数種類用意して、全てを体験することが困難なつくりになっている、
長期的に設置しても人を集めることができそうだ。

この紹介ムービーの構成もすばらしい。

ああ、やってみたい。

代表例↓




日本の例↓


日本発は大阪難波のNTT docomo
『3D 投影クリスマス』
チョッと地味目だけどやったことがすばらしい。
こういう新しいやつって大阪で多い気がする。

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ゼロ年代の終焉。

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会社においてある「ゼロ年代の想像力」を
ゼロ年代が終わったという危機感とともに少し読む。
ゼロ年代の想像力ゼロ年代の想像力

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目次は以下
1.  問題設定――九〇年代からゼロ年代へ/「失われた十年」の向こう側
2.  データベースの生む排除型社会――「動物化」の時代とコミュニケーションの回復可能性
3.  「引きこもり/心理主義」の九〇年代――喪失と絶望の想像力
4.  「九五年の思想」をめぐって――否定神学的モラルのあとさき
5.  戦わなければ、生き残れない――サヴァイヴ系の系譜
6.  私たちは今、どこにいるのか――決断主義のゼロ年代の現実認知
7.  宮藤官九郎はなぜ「地名」にこだわるのか――(郊外型)中間共同体の再構成
8.  ふたつの『野ブタ。』のあいだで――木皿泉と動員ゲームの離脱可能性
9.  解体者としてのよしながふみ――二十四年組から遠く離れて
10.  肥大する母性のディストピア――空転するマチズモと高橋留美子の「重力」
11.  「成熟」をめぐって――新教養主義の可能性と限界
12.  仮面ライダーにとって「変身」とは何か――「正義」と「成熟」の問題系
13.  昭和ノスタルジアとレイプ・ファンタジー――物語への態度をめぐって
14.  「青春」はどこに存在するか――「ブルーハーツ」から「パーランマウム」へ
15.  脱「キャラクター」論――ケータイ小説と「物語」の逆襲
16.  時代を祝福/葬送するために――「決断主義のゼロ年代」を超えて

いわゆるサブカル批評なので、若干飛ばし気味。

ゼロ年代を振り返ってみるとさまざまなコンテンツが
メディア・ハードの制約から解放された。

文学、音楽、動画、写真。
共有が技術によって簡易化され、
創作手段やモチベーションまで共有化されはじめた。
そして「劣化コピー」という言葉はソフトコピーをさす用語ではなく、
スタンスコピーをさす言葉になった、ソフトコピーはもう劣化しないのだ。

それは産業としては危機の萌芽だ。
素早く対応する人物はもう動き出している。
「音楽産業というモデルはもう終了したんだ。終わりだよ。
 新しいモデルを模索しなくてはいけないんだ。
 もし続けたいのなら、再び築かなくてはいけない」
──ショーン・ブース(オウテカ)
『音楽から解き放たれるために? ──21世紀のサウンド・リサイクル』より
音楽から解き放たれるために
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Do music artists fare better in a world with illegal file-sharing?
『意訳:ミュージシャンは違法ファイル共有の世界でどうすればいいか』という記事も面白い。


このグラフによると、音楽業界の収益はCDやDVDが減少し
ライブ、イベント出演の収益が上昇、業界全体としては上昇しているそうだ。
(ニホンでは全体でも縮小傾向にあるので注意が必要だ。)

まあ、この話をするなら『Free』も必読だ。
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プレミアムサービスを提供する前に、無料のサービスで顧客を集める。
実際youtubeのハイビジョン動画に月50円くらいなら払ってもいいかなと
思ってしまう。アマゾンが年間100円搾取し始めてもたぶん喜んで払うだろう。
それは僕がすでに囲われているからか。

これは他のあらゆるコンテンツマーケットで同じことが起こりうる
クリエイター市場の危機でありチャンスだ。

とりあえず今年はシステムと英語の勉強をしよう。

まず読む本:
人はなぜ形のないものを買うのか人はなぜ形のないものを買うのか

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勉強しよう
次の10年になにか素敵なサムシングを。

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