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トヨタの福音 「走れば走るほど空気がきれいになる車」

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ナオコです。
前から疑問に思っていることを吐露してみようと思います。

温暖化ガスの排出を抑えないといけないのに、自動車が日本の主要産業だというのは一つのジレンマなのでは?

これだけ環境問題が持ち上がっているのに、「自家用車をやめましょう」という話はついぞ聞かない。
国内自動車販売台数が伸び悩み、日本経済の屋台骨を支える自動車メーカーの業績に影を落としているからかもしれない。
そこで福音のようにいつも私の脳裏に浮かぶことば、それが、トヨタの渡辺社長の「走れば走るほど空気がきれいになる車を開発しろ」。
ちょうど一年前、日経新聞の一面にこんな記事が出た。


2007年4月2日付の日本経済新聞の特集「地球が迫る新たな競争」

次に求められるのは空気を「汚さない」だけでなく「きれいにする」エンジン。二五年に向けて日本の技術開発の方針を検討する政府のイノベーション25戦略会議は、二月の中間報告に光合成カー構想を盛り込んだ。植物の光合成を再現し、CO2をエネルギー源に走る車だ。一七年までに人工光合成を技術的に実現する目標を掲げた。

ただ「植物がなぜ光合成するのかということ自体、長い時間をかけた進化の結果であり、神のみぞ知るなぞだ」(ホンダ幹部)。政府の中間報告も「夢のあるもの」と表現する。「究極のエンジン」へひた走る企業を政府がどこまで後押しできるか、本気さが問われる。


ところで私は、自動車(とりわけ自家用車)は斜陽産業というか、斜陽するべき(?)産業だと思っている。
何十年か経てば、現代の喫煙者が居場所を失うように、自家用車を乗り回すことは反社会的行為に近いものとみなされるのではないだろうか?
この「走れば走るほど空気がきれいになる車」自体、いまのところ実現のめどは立っていないと思われる。
それが実現するとすれば、自動車にまつわる環境問題を排気ガスに限定してしまえばそれで一挙に解決するかもしれないけど、自動車の車体そのものも資源であることは忘れてはいけない。
一家で何台も所有する自動車のために日々渋滞というエネルギー非効率が起き、スクラップした車を資源化して再生することにも膨大なエネルギーが使われる。

自動車産業が衰退するとすれば日本経済に少なからぬ打撃を与えるだろう。
それにもかかわらず、自動車メーカーの多くは、柱が一つしかない。
自動車事業が倒れれば会社そのものが倒れるしくみになっている。

新興国で自動車需要があるとは言うけれど、あらゆる家庭が自動車に乗っているような世界が豊かな未来であるとは思えないんだけどなぁ。

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