ふたりblog think twice!

考え事と備忘録と発見の集積。

専業主婦(夫)でゆたかな老後


何だこりゃ。
働かないほうがおトクってこと?

世代別、収入別、夫婦の年金 一発早見表
ちょっと古い記事だけど。

上の早見表によれば、専業主婦世帯の年金代替率は50%前後、共働き世帯は30%前後。
これはちょっとひどくない?
共働き世帯が子どもをつくらないかわりに、子どものいる世帯に行政を通じて富の移動があってもいいと考えていたが、そんな気がすっかり失せてしまったほどのショック。


共働きについての記述もある。なになに?

共働き夫婦についても、年金額を試算した。見比べていただければわかるが、世帯の年収が同じなら、夫婦合計の年金額は同じになる。「専業主婦世帯は『得』だったはずでは」と疑問を持つ方もいるだろう。しかし、厚生年金には、「報酬比例」で支給される部分と、同じ期間加入していれば給料に関係なく同額がもらえる「基礎年金」がある。「サラリーマンの妻」に「報酬比例部分」が支給されないのは当然としても、「基礎年金」がないと、夫婦の年金で見た場合には「基礎年金」がそれぞれに支給される共働き夫婦より不利になってしまう。

世帯年収が同じなら、稼ぎ手が一人だろうが二人だろうが関係ないということね。
でも、現役時代の税負担や年金負担はあきらかに共働き世帯のほうが大きい。
それが「代替率」の違いとなってあらわれてきているのだ。

ところでこんなにおトクな専業主婦(夫)を投げ打って(?)人は何のために働くのか。
私の場合は、リスクに備えた経済的自立、そして家族を支えるため。
このリスクというのには、結婚生活破綻のリスクと老後資金のリスク(長生きしてしまうリスク)というのがある。
要するに、自分と家族を守るために、私は働いている。
そういう考えなので、世の専業主婦のみなさん(求職者および一生遊んで暮らせる自分名義の資産のある人を除く)がなぜ働かなくて平気でいられるのか、まったくといっていいほど理解できないというのが本音だ。
日本人の離婚率はとみに高まっているが、専業主婦のみなさんは離婚しなければならなくなったらどうするのだろうか。
もちろん専業主婦でも離婚する人はいるが、次なる扶養者がすぐうしろに控えてくれているのでないかぎり、離別による母子家庭の生活は厳しく、悲惨といってもいい。
日本の貧困のかなりの部分を母子家庭が占めているということを聞いたことのある方も多いと思う。

では、専業主婦世帯の年金代替率は50%前後といういのはリスクに耐えたごほうびといったところだろうか?
ただでさえ被扶養家族で税金優遇されてるのに?
税金と他人の年金使ってごほうびなんて、不可解きわまりないんですけど。

専業主婦と税制の問題については川本裕子さんいみじくも指摘している。

もちろん専業主婦という価値観はあってよいと思いますが、これだけ財政が厳しく家事労働が技術革新で簡易になる中、人の妻をしているだけで税制で優遇される時代はすでに終わっていると思うのですよね。実際、共稼ぎ世帯の方が多くなっているわけだし。それに収入をいくらにおさえれば優遇されます、という制度は女性をそれ以上働かせない結果にもしている。
自己選択による専業主婦を社会的弱者として扱う、こんな社会福祉はいらない。

Gabaの車内広告を見て思ったこと

「通じた!」


というほどのレベルでしか英語ができない人がめちゃ高い学費を恒常的に支払う能力があるというのは一つ重大なパラドクスであるということ。

いっぽうでネイティブ並みの英語使いなのに収入が得られない人は山ほどいる。
そんなに稼げるなら英語なんかできなくたっていいじゃん。

本当の被害者と加害者 - 書評 - 職業"振り込め"詐欺を読んでいたら、電車の中でそう思ったことを思い出してしまった。
以下、記事抜粋。

しかし、問題の根はそこではない。そういう知識も注意力もなかった被害者にはそれだけの貯金があるのに、それだけの知識も注意力もある若者には、それだけの貯金がなかなか出来ないことにあるのではないか。
それこそが、真の現代社会の歪みなのではないか。

発足する前からご臨終

ぎょえーーーーー

国民新党の公式サイトより

1、時価会計の無期限停止
「銀行等」(銀行、信用金庫。信用組合)に対しては、時価会計の適用を無期限停止する。

2、自己資本比率の撤廃
「国内基準行」に対する自己資本比率規制を撤廃する。

3、ペイオフ制度の適用停止
ペイオフ制度の適用を停止し、預貯金は保護する。

4、公的資金による資本注入
自己資本の減額が予想される「銀行等」に対しては、公的資金による資本注入を実施する。

5、大阪証券取引所における「日経225先物取引」の廃止
大阪証券取引所における「日経225先物取引」は、投機マネーとして、原価の株価乱高下の一因となっており、早急に廃止する。

・・・開いた口がふさがらず。

元左翼とカルト教団の邂逅 ~村上春樹『1Q84』~

ひどく興ざめした一部分を除き、概して良かった。
ただ、話題先行型でよく売れているが「おもしろい」という感想は耳にしなかったので、それほど期待もしていなかった。
買った理由は世間で話題になっていたからだ。

私はとくべつ村上春樹さんのファンではないので彼の作品群のなかで『1Q84』がどのような位置づけになるかということを云々する気はないけれど、引き込まれ具合は『ねじまき鳥クロニクル』のほうが断然強かったし、作中チェーホフの小説についての描写にあったような無駄のなさも感じられない。
しかし、青豆と「さきがけ」の教祖との会話は興味深かった。

ところで、「タカシマ塾」と「さきがけ」という宗教団体の記述に、元左翼が山中の土地を買って農業を営むようになり有機野菜の通信販売をはじめたというくだりを読んで、どこかで聞いたことのある話だと思ったら、藤本敏夫さんの「鴨川自然王国」に似ているのだった。
「鴨川自然王国」は宗教団体ではないが、全学連委員長→勾留→大地を守る会→鴨川自然王国という流れまではかなり似ている。
参考文献は加藤登紀子『青い月のバラード』藤本敏夫『農的幸福論』 の2冊。
加藤登紀子さんの日記に『1Q84』について書かれていたが、以上の点についてはとくに言及がなかった。

上下巻ではなくBOOK1、BOOK2としているのは話の続きを示唆しているのだろうか?




化石化する消費 ~三浦展『シンプル族の反乱』~

三浦展『シンプル族の反乱 ~モノを買わない消費者の登場~』(KKベストセラーズ) の新聞広告を見て、その日のうちに買 った。
反乱というとおだやかでないが、社会で静かな広がりを見せる「非消費層」ともいうべき消費者に焦点を当てた一冊。
若年層に多く、車を買わない、無印やユニクロのヘビーユーザーという特徴があるらしい。

以上のような特徴は私自身にもあてはまるのだけど、著者のおこなった「私が考えるシンプル族の典型イメージに近い暮らしをしていると思われる人たち」へのインタビューによれば、
・できるだけ新品のものを買いたくない
・ものを捨てたくない
・古くて味のあるものになら多少高価でもお金を出す
・エアコン、洗濯機、掃除機などの電化製品に頼りたくない
・都内でも浅草、神楽坂、谷中などの古い歴史を感じる街に住みたい
というような嗜好性を著者のいうシンプル族は多かれ少なかれ持っているらしい。
そこまで徹底するのなら、むしろユニクロや無印はほんとうに気に入ったものが見つかるまでの間に合わせの役割しか果たしていないように思える。
このような人々はサンプルとしては偏りすぎているので、著者にはもうすこし平均的な消費者像にアプローチしてもらいたかった。

いっぽう思わず笑ってしまったのは、いまの消費者のメンタリティを的確に突いた次の一説。
 GMが倒産したということは非常に象徴的である。企業が、消費者の論理ではなく、企業の論理で物を作って浪費させる時代の「終わり」が始まったのである。

 だから、単に燃費の悪いガソリン車からプリウスやインサイトのようなエコカーに乗り換えればいいという問題ではない。たとえエコカーでも、4年に1回買い換えていたら、全然エコではない。今行なわれているエコ減税に対して少なからぬ消費者が(特にシンプル族が)欺瞞を感じるのは、それが所詮買い換え促進政策にしか見えないからだ。
まあ、実際買い換え促進政策なわけだけど。
こういうふうに感じる消費者が増え続けているとしたら、お金は流れなくなる一方だ。
したがって、シンプル族にいかに消費してもらうかが、各企業にとっての関心事ということになる。

ただ、ほんとにお金を使わないといけないのは、親の敵のように貯蓄しまくっている高齢者層なのではないだろうか。
相続税率をもっと引き上げて、存命中にお金を使うインセンティブになるようにすれば、ある世代の「老後資金」がそのまま次の世代の「老後資金」にスライドするような現状も少しは解消するかもしれない。
さらに根本的な問題は、高齢者がお金を貯めこまなくても普通に生活できるしくみを再構築する方法が見出せないことだ。

この問題を放っておいたまま、所得が不安定化している勤労者層に企業努力によって消費をうながすのは無理がある気がした。

松永真理さんの声に癒される ~松永真理『シゴトのココロ』(オーディオブック)~

このあいだFebeでダウンロードした松永真理さんの「シゴトのココロ」というオーディオブックに癒されている。
内容ではなく、松永さん自身が朗読するその声に。

松永さんはリクルートのとらばーゆ編集長やNTTドコモのiモードの開発者として知られているが、朗読者としてはもちろん知 られていない。
松永さん自身、オーディオブックのあとがき(?)で、このために朗読のトレーニングを受けたことを明かしているが、正直プロ の優等生タイプの朗読よりずっと情感あふれていて癒される。
内容も興味深いが、彼女のマチュアで落ち着いた声に心が安らぐのだ。

私は中学生から大学生まで放送部に属していたので、アナウンスメントの基礎はわかるつもりだ。
だから、アナウンスのプロでない人の朗読に感銘を受けるのははじめてのことで、新鮮な驚きだった。

Febeのブログにも収録風景が掲載されていた。
あのiモードの名付け親!なんと、FeBe収録現場にて・・・

シゴトに疲れたとき、キャリアアップや職場の人間関係などについて指南を受けながらひとときの癒しを受けることができるのでおすすめ。

ペプシコーラのMichael Jackson追悼バナー広告

こういう瞬発力が欲しい。

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商売っ気が見えると反発もあるし
反対意見も多いだろうけど。