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麻生氏の景気対策と車に乗らない一市民の合成の誤謬

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ああ、ひさしぶりの書き込みです。

麻生太郎氏が幹事長になったことで、90年代の不況以来あまり議論の俎上に乗らなかった景気対策(もはやなつかしい響き)がなされることになりそうだね。
景気対策の必要性を主張する麻生氏と、財政再建を喫緊の課題としこれに反対するその他の人々とのせめぎあいの構図。
景気対策に反対するわけではないけど、そこでの議論にはなんとなく空白感が漂う。
原因はきっと、景気対策の内容が抜け落ちているからだと思う。

税金を使って経済を活性化するのだから、重要なのは「景気対策するかどうか」以前に「するとしたらどのようにお金を使うのか」ということになる。
原油高対策とは具体的に何なのか?
証券優遇税制でいかほどの効果が見込めるのか?
不況の原因は、単に一部の商品の値上がりに収入がともなわないからなのか?

車に乗らない私はガソリンの値段が倍になるとどれくらい困るものなのか想像もつかない。
エネルギー産業や製鉄会社や化学会社など原油高で超大変だろうけど。
しかしこの政策をもって特定の地域の一部の人々だけが潤うのなら、昔の公共事業と同じになってしまう。
それこそ「バラマキ」と受け取られるかどうかの分かれ目。

それにしても、800兆円以上の国債発行残高を前にして1兆円規模の投入をするかどうかという議論がなんだか誤差の範囲に思えてしまいそうなところがこわい・・・。


08年度補正予算案:首相、景気対策で検討 「優先順位高い」

 福田康夫首相は13日、首相公邸で自民党の麻生太郎幹事長と約1時間会談し、原油・物価高などに対応する景気対策として08年度補正予算案の編成を検討することで一致した。麻生氏が与党の意向を踏まえて大型補正予算案の臨時国会提出を求めたのに対し、首相は「景気対策はしなければいけない。優先順位は極めて高い」と答えたという。
 麻生氏は記者団に「(臨時国会の)会期を検討しなければいけない。来週までには結論を得たい」と語り、9月下旬の召集を主張する公明党との調整を急ぐ考えを示した。首相は9日の会見で9月上旬を目指す考えを表明しているが、自民党内には自公関係を考慮し、9月中旬の召集を求める声も出ている。
 自民、公明両党の幹事長、政調会長、国対委員長は13日会談し、政府が総合経済対策をまとめるのを受け、大型の補正予算案を臨時国会に提出すべきだとの認識で一致。公明党は1兆円を超える規模を要求。自民党側は臨時国会冒頭に補正予算案を提出するよう主張した。【中田卓二】


毎日新聞 2008年8月14日 東京朝刊

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